どんな時代でも無敵でいられる、たった一つのスキル ー『変化を喰らい尽くす適応力』

THE TOMA LETTER

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毎週土曜の朝配信の少し尖ったニュースレター
複雑な時代をシンプルに生きるための、視点と選択肢を届けます。

言葉にせずとも明らかだが、世界は今とんでもない速度で変化している。

AIが全ての業界の常識を塗り替えている。

毎日起きるたびに新しいツールがローンチされ、AI驚き屋がクソの役にも立たないスレッドを建てる。

日々より多くの人がAIレイオフに合い、多くの人が取り残されたような気持ちを感じてる。

AIにキャッチアップしているように見える人でさえ、実際はわからないまま足掻いてる。

それだけ今の変化のスピードが速い。

大きな変化が起きる時、ほとんどの人が変化や新しい情報に圧倒され、固まってしまう。

また、変化自体についていけないからといって逃げて冷笑するような人も多い。

AIに限った話ではない。環境の変化、これは規模の差はあれ誰もが経験すること。

そして、環境が大きく変化した時に人は3パターンに分かれる。

  • 変化に耐えきれずに逃げる人
  • どこかに自分の居場所を見つけながらも、変化を嫌い、冷笑し停滞する人
  • 変化を追い風にして、とんでもない速度で成長していく人

どのパターンになりたいかと言われると、3と答える人がほとんどだと思う。

でも、実際3になれる人はかなり少ない。

留学をした時にも見てきた。

ホームシックになって帰ってしまう人、

日本人だけで集まって海外にいながら海外にいる意味のない行動しかしなくなる人、

図書館で勉強だけしてGPAは4.0でも就職で全然うまくいかない人。

社会人として仕事を始めた時も同じ。

チームが嫌だから、仕事がつまらないからとすぐに投げ出して辞める人、

辞めはしないが、たいした仕事もせずに適当に給料だけ貰っていつも愚痴ばっかり言ってる人。

そして、AI時代にも似たようなことが起こる。

AIなんか何もわからない投げ出して仕事をAIに奪われる人、

いまだにAIをただのボットで俺は取って代わられないと、

エビデンスのない慢心からAIを嘲笑していて気づいたら周りに置いて行かれている人。

変化の渦中で成長していく人とそうでない人を区別するは何か?

磨き上げた能力か?

生まれ持っての性格か?

はたまたただの運か?

どれも要素の一つではあるかもしれないが、絶対的な共通項じゃない。

共通項は一つのスキル ー 適応力。

世間で言う「適応力」は、環境に従う力。 でもここでいう適応力は、

「変化に自ら突っ込んで、喰らって、進化する力」

この『変化を喰らい尽くす力』こそ、どんな時代でもどんな環境の変化にも立ち向かい、進化し、順応していくのに欠かせない力。

そして、この力は生まれ持った才能でも適正でもない。

確実に、誰でも訓練して身につけることができる。

今回のレターではこの『変化を食らい尽くし、適応、進化する』ために必要なスキルについて見ていく。

『変化を喰らい尽くす力』は変化の渦中、カオスでのみ磨かれる

変化を喰らい尽くして進化するレベルの適応力を磨く方法は、

荒波に揉まれながら自らなんとかしていくしかない。

行動する → 失敗する → 失敗から学ぶ → 改善する → また行動する

このループを早く、賢く、アグレッシブに回すしかない。

これだけ聞くと、「なんだただのPDCAサイクルか」と思うかもしれないが、全く違う。

環境は変化した時、全てが新しい時はそもそも計画(P)を建てるのは無駄になるし、

そもそもこのループをストラクチャー化しようとすること自体がナンセンス。

では、どうするか?

正解がわからないまま足掻く状態がある程度続くことを良しとし、とにかく突き進む。

壁にぶち当たったらとにかく最速で学び、違うアプローチを試す。

つまり、Fuck around and find outを地でいく必要がある。

行動する → 失敗する…と言ったが、実際このループを回すことを試みると、

この間に「わからない」というフェイズが入る。

失敗する前にそもそも自分がやってることが本当に自分のいきたいところに連れて行ってくれるものなのか?

自分を疑うことが出てくる。

ここにきて行動を止めてはだめ。

新しい環境で手探りで進めていく中では、

この『わからない』という感情を抱くことこそ適応と進化のスタート地点

『わからない』といった状況は2つの強い感情を引き起こす ー 「このままではやばい」という危機感と「何度かしてここから抜け出したい」という緊迫感。

そして、この2つの強い感情こそ、行動を動かすエンジンになる。

英語をただのテストの科目として受けていた人が、

ネイティブの英語を目の当たりにした時に、

初めて自分が英語を全くわかっていなかったことに気づく。

この時に「あ、ヤベェ」と思えたからこそ、そこから本気で英語を身につけるための行動を取れる。

新しい領域で初めて会社にいきプロジェクトに参加した時に、

初めて自分のスキルや経験がプロジェクトをリードするのには足りてないことに気づく。

ここで感じる焦りが責任感を大きくし、自己研鑽につながる。

『わからない』状況で見つけた絶望感を、

危機感と緊迫感という炎で燃やす。

その炎を燃料にして、次のカオスへと自分をぶっ放していく。

これができて初めて最初の失敗に辿り着き、失敗から学び、

次の行動へとつなぐループへと入っていくことができる。

逆にこの『わからない』という不安な立場にすら立たない人は

慢心したまま「自分は大丈夫」だと思い込む。

気づいたら完全に周りに置いていかれ、

気づいた時にはもう完全に手遅れ。

大きな転換点や変化の渦中に学校や会社のようなシステムは存在しない。

誰も背中を押してくれないし、誰も明確な明るい道を導いてはくれない。

挑戦し、失敗し、強い負の感情をバネにして、さらに高く挑戦する。

このループを自分の力で回す。

こうやってしか、『変化を喰らい尽くす力』は身につかない。

新しい挑戦では攻略法を愚直に実践するのが成功への近道。

とはいえ、この『わからないまま突き進む』のは簡単なことじゃない。

成功の確率を上げるために確実に実行できるのは、

明らかな落とし穴を避けること。

これまでの常識を捨てることで適応は加速する

新しい環境では『これまでの常識』にとらわれる人は必ず置いていかれる。

新しい環境は完全に新しいルールのもとに成り立っている、

完全に新しいゲームとして捉えろ。

すでに違うルールで違うゲームをしているのに、

前にやってたゲームで使えた常識を適用しようとするのは間違い。

こんなことは当たり前のように感じるかも知れない。

けど、実際現実で見てみるとこれができない人があまりに多い。

海外に引っ越した時にうまく適応できない人のほとんどが、

不慣れなことが起こるたびに『日本ではこうなのに』と、

これまでの常識を盾に上手くいかないことを環境のせいにする。

結果として、現地で適応できず、その先の成長の機会を逃す。

人間の作業のほとんどを大体できるレベルのAIという新しいツールが登場した時に、

『人間の確認や知識がないとだめ。AIにはほとんど任せられない』と、

これまでの当たり前を押し通す人はいずれAIに適応していく社会で取り残される。

なぜここまで多くの人が常識を手放せないのか?

それは『これまでの常識』が過去の自分を守ってくれたものだったから。

しかし、激しい変化に溢れる新しい戦場では、昨日のお守りは今日の足かせ。

新しい環境では旧式の装備は役に立たない。

それでも『古いやり方』にしがみついてしまう人が多いのは、

「これまでこれでなんとかやってこれた」という過去の成功体験が呪いになっているから。

『過去の常識』に固執することは、

通用しない古い装備を背負ったままになるだけでなく、

新しい情報やツールといった新しい武器を試す機会を失うことに直結する。

そもそも『常識』とは何か?

これは「もう考えなくていい状態」のこと。

一度覚えたパターンを、脳が自動的に再生してくれる自動運転状態。

でも、この自動運転は環境が変わると通用しなくなる。

新しい環境で古い常識を引きずったまま動くのは、

壊れた自動操縦に身を任せているようなもの。

新しいゲームですぐに上達するにはとにかく早く、

新しい武器や仲間を集めてレベルアップしていく必要がある。

新しい武器=最新の情報や新しいツール、また知見

これらを受け入れないフィルターとして働く『これまでの常識』は速攻で捨てろ。

全てを新しいもの、そういうもの、として一旦は捉えて試してみる。

新しい武器をキープするかどうかは一度使って見てから決めればいい。

僕自身、日本からアメリカに渡った時も、

アメリカでただの大学生から社会人になる時も最初は、

”ちゃんと理解してから英語を話そう”

”アメリカで社会人としての振る舞いを覚えてから発言しよう”

などと考えていた。

でも、この姿勢はただの足かせでしかなかった。

この足かせを取っ払ってわからないまま、

完璧に理解する前に、まず触れて、試して、転ぶ。
その繰り返しの中でしか、本当の適応力は育たなかった。

さて、新しい環境に適応し、変化を食らっていくには、

新しい武器と仲間が重要になると話したが、

最後にこの『新しい仲間』の集め方について話していく。

適切な仲間を集めて変化の荒波を乗り越える

自分自身のマインドセットと行動が新しい環境での適応、進化を可能にするなら、

正しい仲間は新しい環境への適応を加速させる。時によっては何倍にも10倍にも。

環境に適応していく過程のトライアンドエラーは1人だと1つずつしか試していけないが、

仲間ができると、自分でトライしてないことに対する洞察を間接的に獲得できる。

つまり、自ら時間をかけて失敗しなくても、人の試行錯誤を借りて学べる。

仲間の経験すら自分の試行錯誤に繋がることで、適応の速さは段違いになる。

ただ、この”正しい”仲間というのが大切で、

間違ったパーティを組んでしまうと、成長を促すどころか逆に、

足を引っ張り合い、お互いをぬるま湯の中に留め合うようになり、適応できても進化できなくなる。

適応と進化を加速させるパーティは2つのグループから構成される。

同行者:同じく新しく環境の飛び込んできたばかりの初心者たち

先行者:自分より少し前に現環境にいて、すでにある程度の適応を完了している人たち

最近人気の異世界転生ものの物語を思い出すと、わかりやすい。

全てが新しい異世界に放り込まれた主人公は初めは何もわからずに苦労するが、

最初の街で2人のキーパーソンにあう。

これがその世界で主人公と同じく新しい旅を始めんばかりの同行者と、

その世界でそれなりの時間を過ごし、すでに慣れている先行者。

主人公と同行者は先行者からの情報を活かし、共に慣れ、成長し、進化し、

やがて先行者を追い抜いていく。

同行者は仲間として新しく集めた情報を交換したり、

頻繁にフィードバックを意見したりしあうことで、

共に学び、励むことで荒波の中での推進力の補助として機能する。

先行者は先が見えない新しい環境の中である程度の指針を示してくれるガイドとして機能する。

とはいえ、同行者選びにも先行者選びにも注意しなければいけない点がある。

同行者は本当の意味で最新情報や経験をシェアしながら、真摯に向き合えて、正直なフィードバックをくれ、常にお互いの行動を促進できる人でないといけない。

耳障りのいい言葉だけ並べて、新しい環境になれたらそれ以上の成長を望まないような足の引っ張り合いを始めるヤツには注意。

海外生活に来ていいスタートを切りながらも失速、停滞していく人はだいたいこの”悪い”同行者で群れる。

海外に来て、最初はお互い励まし合っていくが、ある程度言語や生活に慣れてくると、日本人同士でしか蒸れなくなり、日本人が少ないところで常に新しいことに挑戦している人たちを”意識高い系”と冷笑する。

このタイプの人たちは英語もいまいちのまま、海外の友達もできず、就職も”海外大”というレーベルで入れるようなところに無難に入る。

こういった奴らはは同行者じゃない、停滞者。

確実に避けろ。

実は先行者として仲間を作る際にもチェックすべきは同じ点で、

その先行者は慢心せずに今でも新しい情報を手にいれ、挑戦し続けているのか

Yesならこれからもある程度のガイドとして機能するだろうが、

Noなら先行者の今のレベルに追いついた時に、停滞者に変わっていく。

さらに、先行者との関係にも注意が必要で、

上下でなくあくまで対等な仲間としての関係を築けるかが鍵になる。

「教えてください」だけの受け身な姿勢では、ただの依存になる。

逆に、自分が動いて得た情報や経験を先行者と交換できれば、

彼らにとっても価値のある存在となり、より深い関係が築ける。

相手が少し先を歩いていてもお互いに利益があり、高めあう姿勢が、

先行者との関係を本当の意味での“加速装置”に変えてくれる。

そして、最後にもう2つだけ最重要警告をする。

旅のパーティは動的であるべき

以前書いたネットワーキング徹底解説のレターでも書いたが、

パーティ、旅する仲間は動的に常に変化していかないといけない。

変化が著しい新しい環境ではその時のレベルや挑戦にあった仲間を一番近くにおいておく。

これができずに静的に同じ奴らだけでつるんでいると、いつの間にか自ら自分たちを停滞を導くぬるま湯を作るようになる。

絶対的な指針は自分で決めろ

仲間はあくまでも新しい環境での適応と成長を促すためのブースターであるという認識を忘れてはいけない。

最初に話したように変化が激しい世界では、

自分で決心し、自分で動き、足掻き、成長していく

これが最重要。

変化が早く大きい時代に変化を喰らい尽くして進化するためには、

人を待ってる時間はないし、人に頼っていては行動が追いつかない。

仲間はあくまで促進剤。

指針を決める決断と覚悟は自分で握れ

これができないと、どんな仲間がいても、

結局は流されて停滞するグループの一員になるのがオチ。

これだけは絶対条件。

さて、ここまでが

どんな時代でも無敵でいられる、たった一つのスキル
ー 『変化を喰らい尽くす適応力』

の深掘りになるが、最後に軽くまとめて終わりとする。

変化に立ち向かえるやつだけが生き残る。

でも、変化を喰らい尽くせるやつだけが、進化する。

これが、この時代を生き抜く最強のスキル「適応力」の本質。

  • 適応力は、カオスの中でわからないまま突っ込む行動力から始まり、
  • それを阻害する最大の敵は『これまでの常識』という思考のバグであり、
  • 進化の速度を加速させるのは、正しい仲間とのトライアンドエラーの共有だ。

この3つを自分の中にインストールできれば、

どんなに環境が変わっても、どんなに技術が進化しても、 「自分自身が武器」になる。

だから、必要なのは才能じゃない。

情報収集でもない。

誰かの承認でもない。

変化に自ら突っ込んで、喰らって、進化する覚悟。

これがあるやつが、結局環境に限らず生き残り、

進化して欲しいものを勝ち取っていく。

そんな強者になれれば、

著しく変化する環境は怖いものではなく、

毎日自分の本気を試せるエキサイティングな戦場になる。

自分から飛び込め。 突っ込め。喰らえ。

そして、進化しろ。

Toma

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